今みたいにインターネットが普及していなかったあの頃、PARADISE GARAGEの数々の伝説やそこでプレイされた多くの名曲を雑誌やミックステープ、FMラジオ、人伝で知ってはなんとなくその情景を空想していた自分にとって、それはそれは信じられない出来事だったのですよ。まあ当日はややこしい人がLARRYとFRANCOISのプレイを中断させたりというマジで信じられない出来事もありましたが・・・。
地元神戸に伝説のDJ LARRY LEVANが来たという事実の凄さ・重みは後々、歳をとりダンス・ミュージックを深く知るにつれ更に実感するのですが・・・。あ~、あのときもっと食い入るように見てもっと体感していればよかったと。かなり記憶が薄れてますよ・・・(涙)。
そしてそして2013年年始早々、LARRY来神に匹敵する一大事が!
あらゆる海外大物DJが繰り返し来日する中、未だ日本の土を踏んでいない最後の大物DANIELE BALDELLIがなんと神戸にやってくるのです。
「イタリアのLARRY LEVAN」とも言われる彼、確かにキャリア的にもLARRYに近いものがありますね。LARRYは54年生まれで76年からPARADISE GARAGEでプレイ、BALDELLIは52年生まれ(多分)で79年からCOSMICでプレイし、NYとイタリアという離れたそれぞれの地で黄金の時代を築く。「GARAGE」と「COSMIC」、2人とも黄金期を飾ったクラブの名称がそのまま彼ら自身の代名詞となり、ある特定のジャンル名というかカテゴリーになっているのも共通(スゴイことです!)。
LARRYは神戸に来た直後、38歳の若さで他界してしまいましたがBALDELLIは今なおキャリアを積み重ねているのが凄い。DJ HARVEYやTHEO PARRISHもひれ伏すであろう正にLIVING LEGEND!
ジャンルに関係なく様々な音楽をプレイするというスタンスは2人とも共通しているけど、プレイ自体のスタイルはかなり違うみたい。LARRYは選曲や全体の流れ、曲中のイコライジングに関しては神経質だけど曲と曲とをきれいにミックスするということに関しては多分それほど意識していない。自分が見たときもそつなくサッと曲を換えたり結構ラフに繋いだりしてた。
対してBALDELLIは様々な曲を大幅にピッチを変えながらも正確かつシームレスに繋ぐようです。SE的なオープニングから遅めの曲、そしてじわじわと展開させてピッチアップ・・・。長めのタームでサウンド・ジャーニーとでも言えそうな世界に誘ってくれます。まあ実際に見た事はないけどネット上にあるミックスなどを聴いても非常にスムーズな感じ。ピッチがズレやすいダンス・クラシックス系のレコード同士でも長々と丁寧にミックスしたりしています。もちろん次の曲をカットインでぶっこんできたりというドラマ感の演出もたまにあってそれもお見事。
神戸にLIVING LEGENDがやってくるということで何かとLARRYと比較してしまうけど、それもまた楽し。首を長~くして待っていた人はもちろん、「知らん人だしなんだかよくわからん」という若い人たちも是非ご体験を。だってもう一人のDJの神様がようやく来てくれるんですよ。20年前の自分じゃないけど後々事の凄さがわかってくると思います。いや~待ち遠しい!
STRADA RECORDSでも前売り受付中!ご希望の方はこちらからお問い合わせください。
【V-I-S-I-T-O-R-S】
-New Year Special Edition-
2013.01.12.SAT 23:00START at troopcafe
DOOR:3000(1D)W/F、ADV:2500(1D)
SPECIAL GUEST ACT: DANIELE BALDELLI
ACT: TELLY, YOSHIO
SPACE ROOM ACT: ZE, LONG SLO-DISTANCE, PAI, FD, UNIVERSAL JOINTS
LIGHTING: ODA
FOOD: SHEEP.79
[DANIELE BALDELLI ]
コズミックの創始者ダニエル バルデリ。
イタリアのラリーレヴァンとも評されるバルデリはキャリア40年にも及ぶ来日していなかった最後のビッグネームと言えるだろう。
77’-79’のクローズまでレジデントを勤めたイタリアンディスコの伝説的クラブ”baia degli angeli”。ガラス張りのエレベーター式ブースで上下フロアを往来させ、インドア/アウトドアに2つのプールとそれぞれのフロアを設けた計4フロアからなる、シャンパンの川が流れたというイタロディスコ前夜に存在したディスコでプレイしていたクラッシックスをコンパイル/ミックスした「baia degli angeli 1977-1978」、その後のバルデリのスタイルを決定づけたと言える宇宙船のコックピットの様なブースでお馴染みの伝説の”cosmic”でプレイしていたクラッシックスをコンパイル/ミックスしたその名も「cosmic the original」でコズミック再評価が高まり、
ここ日本でも数多くのメディアに取り上げられ、force of nature等のアーティストにも多大な影響を与えた。
独自の視点からありとあらゆるジャンルの音楽をピックアップし、45rpmの曲を33rpmでプレイしたり(またその反対も)、ディスコやファンクの後にエレクトロニックミュージック、フュージョン、ブラジルなどをプレイし、スティーブライヒのミニマルな楽曲とアフリカのマリンバをミックスしたり、バトゥカーダとクラフトワークをミックスしたり、フェラクティの曲にシンセサイザーで効果音を加えたりと独自のテイストでミックスし、また絶妙なタイミングと各曲のピッチを記憶しているかの如く正確無比なミックススキルで数多くのプレイヤーに影響を与え続けて来たまさにオリジネーター。